大学時代に課外活動ができなかった者からのメッセージ

 フレッシュマンウィーク(以下、フレマン)はクラブやサークルといった課外活動団体における新規部員の獲得、課外活動の活性化を目的とした学生中心の実行委員会による新歓イベントです。

 今回、新入生の皆様を中心に、課外活動へ関心を抱いてもらうことを目的として、フレマン関係者に対してオンラインを通じたインタビューを行いました。

 インタビューやフレマン、各団体のWebコンテンツ等を通じて、1年生や2年生の皆さんに課外活動への関心を抱いていただけたら幸いです。

今回インタビューした方

学生センターの高村さん

上智大学学生センター 高村健一郎さん

滋賀県立瀬田工業高校を卒業後、電気技師として日立産機テクノサービス株式会社へ入社。朝日新聞社新聞奨学生を経て、関西大学経済学部を卒業。大学卒業後、営業職として日立キャピタル株式会社へ入社。その後、同志社大学へ入職し、文部科学省の大学院改革事業「博士課程教育リーディングプログラム(リーディング大学院)」の企画・管理業務に従事。2019年4月から上智大学学生センターで勤務。

課外活動に参加したかった!

 上智大学学生センターの高村と申します。今回、フレッシュマンウィーク実行委員会の企画ということで、ともに準備を進める幹部の方々からこのような企画へお誘いいただくことになりました。

 私は現在、学生センターでクラブやサークルをはじめとする課外活動団体の活動を支援する業務に就いています。個人的には、中学時代は陸上競技部、高校時代はボート部に在籍していました。ただ、父親と死別したことがきっかけとなり、家族のために早く働くことを選んで工業高校へ進学し、大学へのスポーツ推薦の道を諦めて電気技師として就職しました。その後、仕事を通じて総合職として働きたいと考えるようになり、学費や生活費を自分で稼いで進学する新聞奨学金制度を利用することで働きながら大学で学びました。

 新聞奨学生は、新聞販売店の従業員の一員として毎日、朝夕と新聞の配達や営業の仕事をしなければいけません。毎朝3時前に起床し仕事をする生活であったため、課外活動や飲み会へ参加することはできず、就職するための予備校のような学生時代を過ごしました。

ボート競技に臨む高村さん

 家族に負担をかけずに大学へ進学するために自ら決心して新聞奨学生の道を選びましたが、望めるのであれば課外活動に入ってボート競技をしたかったです。全国大会へ出場し、日本一を目指し、いろんな大学でボート競技をする高校ボート部の仲間たちと広い舞台で競いたかった。大学を卒業して10年以上が経ちましたが、課外活動に参加できなかったのは今でも残念に感じています。

課外活動の機会はとても貴重!

 課外活動に参加できなかった者として、そして、現在は課外活動を支援する者としての視点から、課外活動へ参加することのメリットについて自分の過去と比べて考えてみました。活動そのものが楽しかったり、人間形成の場になったり、他大学との競争を通じて競技力が向上するなど、色々なものがメリットとして考えられます。ただ、個人的には、同年代の仲間や友人を作ることができる点が、最も大きなメリットだと感じています。

奨学生時代の高村さん

 私は18歳で電気技師として働き始めてから、ずっと大人に囲まれて育ちました。新聞奨学生であった大学生の頃は、自分が勤務する販売店が作業場であり住居でもあったため、話をする身近な相手は自分より一回り以上の年齢である販売店の従業員さんや商店街の店主さんたちでした。

 同じ世代の奨学生は他の支店に居て、頻繁に会う機会も多くはなかったので、クラブやサークルを通じてコミュニケーションを頻繁に交わす友人たちが当時は羨ましく感じていました。奨学生の4年間はしんどくても楽しかったので後悔はしていませんが、同級生や歳が近い先輩、後輩と部室で雑談をしたり、熱い指導を受けてみたり、いろいろなことをしてみたかったです。

 同じ目的を持った同志、腹を割って本音で話すことができる親友、今後の長い人生に関わる同期や先輩、後輩部員との縁や絆を築く場や機会、時間など、かけがえのない多くのものを課外活動は提供するのだと改めて思います。中学生や高校生の課外活動の期間は3年ですが、大学はさらに1年加えて4年もあります。毎年、全国各地から入学してきた学生たちがクラブやサークルに入り、長く続いていく団体の歴史の一員となる。互いの多様性を尊重し、切磋琢磨していく。ともに喜びや悲しみを分かち合った仲間の思い出や絆が、後の人生の糧になる。若い時代にしか経験することのできない機会や時間、居場所があることが、課外活動に参加する大きなメリットだと感じています。

ぜひ、課外活動の一員に!

 本学では、体育系、文化系問わず、多種多様な課外活動団体があり、歴史の長い団体も多いです。高校時代にはなかった競技や活動を実施する団体もあり、多くの大会やイベントなどに参加しています。外国人留学生が在籍する団体も多く、多様性に満ちた人間関係を築くこともできます。活動を通じて、これまで気づかなかった自分の才能や技能、感性を知ることができるかもしれません。入学してから卒業されるまでの4年の日々は、想像以上に早く過ぎ去ります。今回の企画を通じて自分の過去を振り返りましたが、改めて課外活動に参加する学生さんが羨ましいと感じます。大学生は、自らの手で学生生活を自由に描くことができます。課外活動に参加できなかった者として、そして、課外活動を支援する職員として、一人でも多くの学生さんが課外活動へ参加し豊かな学生生活を過ごすことを日々願っています。